米国国立標準技術研究所(NIST)が発行する技術標準「NIST Special Publication 800-63B」によると、多要素認証は「異なる2つの認証要素の所持および制御の証明」と定義されており、知識・所持・生体という異なるカテゴリーの要素を組み合わせる必要があります。NISTはAuthenticator Assurance Level(AAL)として認証の強度を段階的に定義しており、AAL2は「加入者アカウントに紐づく認証器を利用者が制御していることへの高い信頼」を提供するレベルで、単一の多要素認証器(暗号処理と生体認証を組み合わせたデバイス等)か、記憶シークレット(パスワード等)と所持ベースの要素(ワンタイムパスワードデバイスや暗号ソフトウェア等)を組み合わせた2つの単一要素認証器のいずれかが要求されます。一方AAL3は「非常に高い信頼」を提供する最上位レベルで、ハードウェアベースの認証器と検証者なりすまし耐性(verifier impersonation resistance)を備えた認証器の両方を必要とし、2つの異なる認証要素の所持・制御を暗号プロトコルを通じて証明することが求められます。