学術誌Cureus(2024年9月3日発行、第16巻9号)に掲載された論文によると、1796年5月14日、英国の医師Edward Jennerは自身の庭師の息子で当時8歳だったJames Phippsに、乳搾りの女性Sarah Nelmesの手にできた牛痘(cowpox)の膿を接種しました。論文は『Jennerはその日Phippsの両腕に接種を行い、軽い発熱と消化不良以外に大きな副反応はなかった』と述べています。その後実際の天然痘物質を接種してもPhippsは発症せず、免疫を獲得していることが確認されました。Jennerはこの成果を1798年に『An Inquiry into the Causes and Effects of the Variolae Vaccinae』として発表し、ラテン語で牛痘を意味する『vaccinae』が『ワクチン(vaccine)』という語の語源になったとされています。論文はまた、『世界保健機関(WHO)は1980年に天然痘の根絶を宣言した』とも述べており、Jennerの手法が公衆衛生における統合的な取り組みの礎となったことを強調しています。